無垢家具に合う照明とは?色温度・配置で変わる素材の見え方を解説

無垢家具に合う照明とは?色温度・配置で変わる素材の見え方を解説

無垢一枚板の魅力を最大限に引き出すためには、家具そのものの美しさだけでなく、「照明」の選び方も欠かせません。
木材は光の当たり方・色温度・影のつき方によって、まったく違う表情を見せます。
本記事では、無垢家具と照明の相性を左右するポイントを、色温度・配置・演色性などの観点から詳しく解説します。


1. 無垢家具と照明の関係性を理解する

1-1. なぜ照明で「木材の見え方」が変わるのか

無垢材は、表面の木目、導管、年輪、そして軽く揺れる陰影など、光を受けることで立体的な質感が際立つ素材です。照明が変わると木材の雰囲気がガラッと変わるのは、木が持つ光の反射特性に理由があります。無垢材の表面は、塗装仕上げごとに反射率が異なり、オイル仕上げなら光を柔らかく吸収し、ウレタン仕上げなら表面での反射が強くなります。

また、色温度の違いは木材の「色味の印象」を大きく変えます。暖色系の2700K〜3000Kの光を当てると、木材の赤み・黄みが引き立ち、落ち着いた印象になります。反対に、昼白色の5000K付近は木肌をすっきりと見せ、木目の細部をくっきり見せる効果があります。

さらに、照明の位置や光の拡散具合によって影が生まれることで、木材の凹凸・杢目の立体感がより際立ちます。照明はただ明るくするだけの存在ではなく、「無垢材の表情をデザインする」重要な要素なのです。


1-2. 照明によって変化する「木の表情」の具体例

照明が変わるだけで、同じ無垢材でも全く違う印象になります。たとえば、ウォールナットに3000Kの温かい光を当てると、深いブラウンがより濃く艶を帯び、上質な雰囲気が強まります。一方、5000Kの白い光を当てると赤みがやや薄れ、シックで落ち着いた印象へと変わります。

ナチュラル系のオークやタモでは、暖色にすると柔らかく温かな質感がより引き立ち、家庭的なイメージが増します。逆に昼白色では木目のコントラストが際立ち、スタイリッシュでモダンな印象へと変化します。

また、照明の「方向性」も木の見え方に影響します。上方向からのスポットライトは木目の凹凸を強調し、ダイニングテーブルに陰影をつくります。間接照明のように拡散した光は、全体をふわっと照らし、無垢材の持つ優しい雰囲気をそのまま感じられます。

無垢材は“光によって表情が変わる素材”。その性質を理解すると、より理想の空間を演出できるようになります。


2. 無垢家具を美しく見せる「色温度」の選び方

2-1. 2700K〜3000K:無垢材の魅力が際立つ「王道の暖色

無垢家具に最も相性が良いと言われるのが、2700K〜3000Kの暖色照明です。これは一般的に「電球色」と呼ばれる光で、木材の温かみを自然に引き出す色温度です。特にウォールナット・オーク・チェリーなど、赤みや黄みのある材はこの暖色光で豊かな色味を再現できます。

暖色照明はリラックス効果も高く、ダイニング・リビングなど家族が集まる場所に最適です。無垢テーブルに食事を並べると、料理の彩りも温かく、美味しそうに見える効果があります。また、木の節や木目が柔らかく浮かび上がり、素材の「自然な風合い」が際立ちます。

来客時にも暖色照明は空間全体に上品な落ち着きを与えてくれるため、無垢家具の存在感を損なわずに調和したコーディネートが可能です。


2-2. 4000K〜5000K:木目をくっきりさせる「スタイリッシュな光

4000K〜5000Kの昼白色・白色照明は、よりスタイリッシュで現代的な空間に向いています。木材の色味がフラットに見え、木目のディテールが際立つため、「素材をシャープに見せたい」人にはおすすめです。

たとえば、タモやアッシュのような明るい木材は、昼白色の光で木目のコントラストが強調され、北欧インテリアのような洗練された雰囲気が増します。逆にウォールナットの場合は、やや色味が淡く見えることもありますが、モダンでクールな印象が強まり、金属脚やブラック系家具との相性がより高まります。

ワークスペースやスタディスペースなど、集中したい環境にも昼白色は適しています。無垢材のデスクを使用している場合、手元が明るく見やすくなり、木目の方向もしっかり確認しやすくなるため、実用性を重視する空間には最適です。


3. 無垢家具を引き立てる「照明の配置」

3-1. ダイニングテーブル×ペンダントライト:高さと本数の正解

無垢のダイニングテーブルに最も人気なのがペンダントライトとの組み合わせです。
まず重要なのが「高さ」。一般的には テーブル天板から70〜80cm の高さが目安と言われています。光源が近すぎると眩しく、遠すぎると陰影が弱くなってしまいます。

また、ペンダントライトの「本数」も重要です。幅160cm以上のダイニングテーブルなら、1灯では暗くなりがちなので 2〜3灯 の複数配置がバランスよく見えます。無垢材の木目をより立体的に見せたいなら、複数灯を使って光を分散させるのが効果的です。

特に一枚板特有のうねり・耳(みみ)があるテーブルでは、左右から光が当たることで影のつき方が美しくなり、素材感が際立ちます。
また、ガラスシェード・布シェードなど、光の拡散性が高いものを選ぶと無垢材の柔らかい印象がさらに強まります。


3-2. 間接照明でつくる「木の陰影」と空間全体の統一感

間接照明は、無垢家具との相性が抜群です。壁や天井に反射させた柔らかい光は、木材の持つ優しい雰囲気を自然に引き出します。スポットライトのような強い影をつけず、空間全体を包み込むように照らすため、無垢材のナチュラルな表情を壊しません。

たとえば、テレビボードの裏にLEDテープライトを仕込むと、ボード上の無垢材が柔らかく浮かび上がり、空間に奥行きが生まれます。棚やカウンターの下に設置する間接照明も、無垢材の立体感を強調し、視線の流れをスッキリ整える効果があります。

また、間接照明は眩しさを感じにくいため、リビングや寝室など、落ち着いた空間作りに向いています。無垢材の節や木目が自然に浮かび出るので、照明を「家具の背景」に使うイメージで配置すると、統一感のある美しい空間に仕上がります。


4. 無垢材の魅力を左右する演色性(CRI/Ra)とは?

4-1. 演色性が高い照明は“木材本来の色”を美しく再現する

照明を選ぶ際に見落とされやすいのが「演色性」。
演色性(CRI/Ra)は、光源が物の色をどれだけ正しく見せるかを示す指標です。
特に無垢材は色味のニュアンスが豊かなため、演色性の低い照明では木材の赤み・黄み・ブラウンが正しく再現されないことがあります。

おすすめは Ra90以上 の高演色照明。これを使うと、無垢材の木目や色調が自然なまま再現されます。たとえば、チェリー材なら経年変化で深まる赤みがきちんと美しく見え、ウォールナットなら紫がかった深いブラウンがそのまま再現されます。

飲食店やギャラリーでは高演色照明が当たり前のように使われていますが、家庭内でも無垢家具を楽しむなら同様の環境を作るのが最適です。
照明を変えただけで「家具の色が全く違って見える」と驚く人が多いのは、この演色性が意外と大きく影響しているからです。


4-2. 演色性と色温度を組み合わせた「最適な照明設計」

演色性と色温度は、無垢材の見え方を左右する2大要素です。
理想的なのは、Ra90以上 × 2700K〜3000K という組み合わせ。これにより木材の色味が自然なまま、温かく美しい雰囲気が生まれます。

ただし、空間の用途によっては昼白色との組み合わせも効果的です。たとえば、無垢のワークデスクは Ra90以上 × 4000K〜5000K を選ぶと、文字・図面が見やすく、素材感もしっかり再現できます。

また、スポットライト+間接照明のハイブリッド構成にすると、メリハリのある空間が作れます。木目はスポットで強調し、全体は間接照明で柔らかく包むというやり方です。

無垢家具の魅力は、光の選び方で何倍にも引き出せます。演色性と色温度をセットで考えることで、理想の空間デザインがより簡単に実現できます。


■まとめ

無垢家具は「照明で見え方が変わる素材」。
色温度、配置、演色性を理解するだけで、木材の魅力を最大限に引き出せます。

  • 暖色(2700K〜3000K) … 自然で温かく、無垢材の魅力を最も引き出す
  • 昼白色(4000K〜5000K) … スタイリッシュで木目がくっきり見える
  • ペンダントライト … ダイニングテーブルとの相性◎
  • 間接照明 … 木の優しさと空間の統一感を生む
  • 演色性 Ra90以上 … 木材本来の色味を正しく再現

照明選びを工夫することで、無垢材の持つ“自然の美しさ”がより豊かに感じられる空間が生まれます。

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