お手入れの頻度は?オイル塗装とウレタン塗装の違いと向き不向き

1. はじめに:塗装仕上げがテーブルの寿命を決める

無垢一枚板のテーブルを選ぶとき、木の種類やサイズだけでなく「塗装仕上げ」も重要なポイントになります。木の質感や見た目はもちろん、日々のメンテナンスのしやすさや耐久性に大きく関わるからです。代表的な仕上げ方法には「オイル塗装」と「ウレタン塗装」がありますが、それぞれにメリットとデメリットがあり、向いている使い方も異なります。本記事では、両者の違いやお手入れの頻度、そしてどんな人・空間に適しているかを詳しく解説していきます。
2. オイル塗装とは?木の呼吸を活かす自然派仕上げ
オイル塗装は、植物由来のオイルを木に浸透させることで仕上げる方法です。木材の表面を膜で覆うのではなく、内部まで油分を染み込ませるため、木が本来持っている質感や手触りをそのまま楽しめるのが特徴です。まるで素肌に触れているような温かみがあり、経年変化による色味の深まりも魅力のひとつ。自然素材を愛する人や、ナチュラルな雰囲気のインテリアを好む人に根強い人気があります。
3. ウレタン塗装とは?耐久性に優れた現代的仕上げ
ウレタン塗装は、ウレタン樹脂を表面に塗り重ね、しっかりとした塗膜を形成する仕上げ方法です。透明な層が木の表面を保護するため、傷や汚れ、水分に強く、日常使いに安心感があります。レストランやオフィスなど不特定多数が使用する空間にもよく採用され、忙しい家庭や小さなお子さまがいるご家庭にも向いています。見た目もツヤ感があり、高級感のある仕上がりを求める人にも人気です。
4. お手入れの頻度:オイル塗装とウレタン塗装の違い

- オイル塗装の場合:半年〜1年に一度を目安に再オイルを行うのが理想です。乾燥や使用状況によってはもっと頻繁にメンテナンスが必要な場合もありますが、その分、愛着を持って「育てる家具」として楽しめます。
- ウレタン塗装の場合:基本的には日常的なお手入れだけでOKです。乾拭きや水拭きで十分清潔に保つことができ、数年単位で塗膜が劣化した際に再塗装を検討する程度。手間は少ないですが、部分的に傷がついた場合は補修が難しいのが難点です。
5. メリット・デメリットの比較
5-1. オイル塗装のメリット
オイル塗装の最大の魅力は、木そのものが持つ質感や温かみをダイレクトに感じられる点です。木目の凹凸や素朴な手触りがしっかり残るため、まるで自然の中にある木に触れているような心地よさがあります。また、オイルは木の内部に浸透する仕組みなので、木が呼吸を続け、湿度調整や経年変化といった自然素材ならではの特性を楽しむことができます。さらに、使い込むほどに色合いや艶が深まり「自分の暮らしに馴染んでいく家具」として愛着が増していくのも魅力のひとつです。細かな傷やシミがついても、サンドペーパーで削りオイルを再度塗布することで補修しやすく、DIY感覚で長く美しく使える点も評価されています。自然素材志向の方や、家具を「育てる」過程そのものを楽しみたい人にぴったりの仕上げ方法です。
5-2. オイル塗装のデメリット
一方で、オイル塗装は水や汚れに弱いという大きな弱点があります。コップの水滴による輪ジミや、食べ物の油がつくと跡が残りやすく、日常的に気を配る必要があります。また、表面に保護膜を作らないため耐久性が低く、摩耗や傷がつきやすいのも欠点です。さらに、半年から1年に一度は再度オイルを塗布するなど、定期的なメンテナンスが欠かせません。これを怠ると乾燥してひび割れの原因になることもあります。こうした点から、忙しい家庭や手間をかける余裕がない人にとっては負担が大きく感じられるでしょう。また、飲食店や子どもが活発に使うダイニングなど「汚れやすく、酷使される環境」にはあまり向いていません。オイル塗装は愛着を育む楽しさと引き換えに、こまめなお手入れを前提とした選択肢だといえます。
5-3. ウレタン塗装のメリット
ウレタン塗装は、表面に樹脂の塗膜をしっかり形成するため、耐水性や耐汚性に非常に優れています。水や油をはじくので、飲み物をこぼしても簡単に拭き取れ、日常的な汚れがつきにくいのが特徴です。そのため、小さな子どもがいる家庭や、来客の多い家庭、あるいは飲食店やオフィスなど実用性を優先する環境に最適です。また、塗膜があることで傷がつきにくく、メンテナンスの手間を大幅に減らせます。さらに、仕上げのバリエーションも豊富で、マットな質感から光沢のある仕上がりまで選べるため、インテリアスタイルに合わせて雰囲気を演出できるのも利点です。とくにツヤ感のある仕上がりは高級感を演出でき、空間全体を引き締める効果もあります。総じて「扱いやすさ」と「美観」を両立できるのがウレタン塗装の強みです。
5-4. ウレタン塗装のデメリット
ただしウレタン塗装には、自然素材ならではの魅力を一部犠牲にしてしまう側面があります。表面に膜を張るため、木が呼吸しにくくなり、湿度変化による調湿作用はほとんど期待できません。そのため、木の素肌感や温かみを重視する人には物足りなさを感じることもあります。また、部分的に傷が入った場合、その箇所だけを補修するのが難しいのもデメリットです。塗膜の下に木が見えてしまうと目立ちやすく、最終的には天板全体を再塗装する必要があり、専門業者に依頼する手間やコストがかかります。さらに、時間の経過とともに塗膜が劣化してツヤが鈍くなったり、ひび割れが入ることもあるため、長期的にはリフレッシュが必要です。つまり「普段の手間は少ないが、大がかりな補修は難しい」という特徴がある仕上げだといえるでしょう。
6. どんな人に向いている?

- オイル塗装向き:自然素材が好きで手間をかけるのが苦にならない人、木の風合いや経年変化を楽しみたい人、DIY感覚で家具を育てたい人。
- ウレタン塗装向き:小さなお子さまがいる家庭、忙しくてこまめなお手入れが難しい人、飲食店やオフィスなど実用性を優先する場面。
7. シーン別おすすめの使い方
- ダイニングテーブル:毎日使うため汚れや水濡れリスクが高い。小さな子どもがいる家庭ならウレタン塗装が安心。ただし、夫婦二人暮らしや来客用ならオイル塗装で経年美を楽しむのも◎。
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- カウンターや洗面台:水回りは圧倒的にウレタン塗装が有利。耐水性を重視するなら迷わずこちらを。
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8. 長く使うためのポイント
- オイル塗装:定期的な再オイルのほか、普段は水拭きより乾拭きを意識する。輪ジミや汚れは早めに拭き取る。
- ウレタン塗装:アルコールや強い洗剤を避け、やわらかい布で拭く。塗膜が劣化してきたら専門業者に再塗装を依頼する。
9. まとめ:暮らし方に合わせた塗装選びを
オイル塗装とウレタン塗装は、どちらが優れているというものではなく「どんな暮らしをしたいか」で選ぶべき仕上げです。木の素朴な魅力を大切にしたいならオイル塗装、手軽さや実用性を求めるならウレタン塗装。大切なのは、自分や家族のライフスタイルに合った選択をすることです。無垢一枚板のテーブルは、塗装によって「育てる家具」にも「実用的な家具」にも変化します。あなたにとって心地よい暮らしを支えてくれる相棒を選び、長く愛着を持って使い続けましょう。
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