飲食店に一枚板はアリ?耐久性・メンテ・雰囲気づくりのポイントを解説

飲食店に一枚板はアリ?耐久性・メンテ・雰囲気づくりのポイントを解説

「一枚板のテーブルは飲食店でも使えるのか?」
これは、開業相談や店舗改装の打ち合わせでよく出てくる疑問です。

結論から言うと、**条件を押さえれば一枚板は十分“アリ”**です。
むしろ、空間づくりやブランディングの観点では、既製品にはない強い魅力があります。

ただし、家庭用と同じ感覚で選んでしまうと、
「汚れが気になる」「扱いにくい」「メンテナンスが大変」といった不満につながることもあります。

この記事では、飲食店で一枚板を使う際に知っておきたい
耐久性・メンテナンス・雰囲気づくりのポイントを、実務目線で解説します。


1. 飲食店に一枚板を使うメリット

1-1. 空間の印象を一気に引き上げられる

一枚板の最大の魅力は、空間に与えるインパクトです。

木目や節、自然なうねりは一枚ごとに異なり、同じものは二つとありません。
この「唯一性」が、店内に特別感を生み出します。

カフェや和食店、居酒屋、割烹など、雰囲気を重視する業態では、
テーブルそのものが空間の主役になるケースも少なくありません。

「この店、なんだか印象に残る」
そう感じてもらえる要素として、一枚板は非常に効果的です。


1-2. 写真やSNSとの相性が良い

現代の飲食店において、写真やSNSは集客に欠かせない要素です。

一枚板は、
・料理を引き立てる背景になる
・自然光や間接照明と相性が良い
・木の表情そのものが画になる

といった特徴があり、お客様が自然と写真を撮りたくなる空間をつくれます。

広告費をかけなくても、
「雰囲気が伝わる写真」が拡散されやすい点は、店舗側にとって大きなメリットです。


2. 耐久性は問題ない?業務利用の現実

2-1. 「無垢材=弱い」は誤解

「無垢材は水や汚れに弱いから、飲食店には向かない」
こうしたイメージを持たれることがありますが、必ずしも正しくありません。

重要なのは、
・樹種の選び方
・天板の厚み
・塗装や仕上げ方法

この3点です。

これらを適切に選べば、無垢の一枚板でも業務利用に十分耐えます。
実際、昔から寿司店や割烹のカウンターには無垢材が使われてきました。


2-2. 飲食店で想定すべきダメージ

飲食店では、家庭とは違う負荷がかかります。

例えば、
・水やアルコール、調味料の付着
・熱い器や鍋の直置き
・お客様やスタッフによる擦れ
・清掃時のアルコール拭き

こうした使用環境を想定した上で仕上げを選ぶことが重要です。
家庭用と同じ仕様のまま使うと、想像以上に劣化が早く感じられる場合があります。


3. 飲食店向きの仕上げ・塗装の考え方

3-1. 基本はウレタン塗装が安心

飲食店で使う一枚板には、ウレタン塗装が現実的な選択です。

ウレタン塗装は、
・水や汚れに強い
・アルコール拭きが可能
・日常清掃がしやすい

といったメリットがあります。

「無垢らしさが失われるのでは?」と心配されることもありますが、
近年は木の質感を活かした半艶・低艶仕上げも多く、見た目と実用性を両立できます。


3-2. オイル仕上げは使いどころを選ぶ

オイル仕上げは、
・触り心地が良い
・経年変化を楽しめる

という魅力があります。

一方で、
・水染みが出やすい
・定期的なメンテナンスが必要
・スタッフ全員が扱いを理解している必要がある

といった点から、客席全体への採用は慎重に考える必要があります。

カウンターや象徴的な一部に限定して使う、という選択が現実的です。


4. 店舗で使いやすい樹種の考え方

4-1. 重視したいのは安定性と強度

飲食店では、希少性よりも安定性を重視することが大切です。

比較的店舗向きとされる樹種には、
・ケヤキ
・トチ
・モンキーポッド
・ウォールナット

などがあります。

これらは、厚みを確保しやすく、反りや割れの管理もしやすいため、
見た目と実用性のバランスが取りやすい樹種です。


4-2. 天板の薄さはトラブルにつながりやすい

コストを抑えようとして、天板を薄くしすぎると、
反りや揺れが気になりやすくなります。

飲食店では、
「どっしりとした安定感」が、そのまま安心感や店の格につながります。

多少コストが上がっても、厚みや構造には余裕を持たせる方が、
結果的に長く使いやすくなります。


5. 一枚板で失敗しない店舗づくりのポイント

5-1. 全面採用にこだわらない

一枚板は、空間の主役として使うのが効果的です。

例えば、
・メインカウンターだけ一枚板
・個室や奥の一角だけ一枚板
・入店時に目に入る一卓だけ一枚板

こうした使い方でも、十分に印象を残せます。

全面採用にしなくても、コストを抑えながら世界観を演出できます。


5-2. メンテナンス前提で考えると安心

一枚板は「傷がつく家具」ですが、同時に「直せる家具」でもあります。

・小傷は研磨で対応可能
・塗装は再施工できる
・使い込んでも張り替えではなく再生できる

この点は、既製品にはない大きなメリットです。

長く使うことを前提に考えると、一枚板は決して扱いにくい存在ではありません。


まとめ|一枚板は飲食店の世界観を支える存在

飲食店に一枚板はアリか?
答えは、正しく選べば十分にアリです。

・空間の印象を高める
・記憶に残る店づくりができる
・SNSとの相性が良い
・長く使い続けられる

これらを同時に満たせるのが、一枚板の強みです。

「高級すぎるのでは?」
「扱いが難しそう」

そう感じている場合でも、
選び方と使い方を整理すれば、現実的な選択肢になります。

店舗の個性をしっかり伝えたいと考えているなら、
一枚板は検討する価値のある素材と言えるでしょう。

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