「香りで選ぶ木材」フィトンチッドの効果と一枚板の癒し力

「香りで選ぶ木材」フィトンチッドの効果と一枚板の癒し力

「この部屋、なんだか落ち着く……」そう感じたことがあるなら、それは木の香りによる癒し効果かもしれません。無垢材の家具、とくに一枚板はその存在感や見た目だけでなく、“香り”という五感に働きかける力も秘めています。この記事では、自然の芳香成分「フィトンチッド」の効果に注目しながら、香りに着目した木材の選び方と、一枚板がもたらすリラックス効果について詳しく解説します。

フィトンチッドとは?

フィトンチッド(Phytoncide)とは、1930年代に旧ソ連の生物学者ボリス・トーキンによって名付けられた、植物が発散する揮発性の化学物質の総称です。特に樹木が自らを病原菌や昆虫などから守るために分泌する天然の成分で、自然界では「自衛手段」として重要な役割を担っています。

フィトンチッドには、空気中の細菌を抑制する抗菌作用や、防虫・防カビ効果があるとされ、森林の中に入ると空気が澄んで感じるのもこの物質の働きによるものです。日本では森林浴という言葉が定着しており、森林の香りに包まれることで人間の心身が癒される感覚は、まさにフィトンチッドによる恩恵といえるでしょう。

最近の研究では、フィトンチッドを吸入することで、交感神経の興奮を抑え、副交感神経が優位になることがわかってきています。これにより心拍数が安定し、血圧が下がり、ストレスホルモン(コルチゾール)の分泌が抑制される効果があるとされています。まさに「呼吸するだけで癒される」存在、それがフィトンチッドなのです。

また、人工的な芳香剤とは異なり、天然成分であるがゆえに体への刺激が少なく、子どもや高齢者にもやさしいのも大きな魅力。長時間過ごす空間に取り入れることで、健康的かつ快適な環境づくりに貢献します。無垢材や一枚板といった自然素材を選ぶことは、単にインテリアとしての美しさにとどまらず、空気の質や精神の安定といった“目に見えない快適さ”をもたらしてくれるのです。

フィトンチッド(Phytoncide)とは、樹木が自らを害虫や菌から守るために発散している天然の揮発性物質です。特にスギやヒノキなどの針葉樹に多く含まれており、人間にとってはリラックスやストレス軽減などのプラスの効果があるとされます。

森林浴で感じるあの清々しい香りの正体も、まさにこのフィトンチッド。人工香料とは違い、自然のままの香りはやさしく、空間全体を包み込むように広がります。

無垢材と香りの関係

無垢材とは、天然の木材をそのまま加工した素材であり、集成材や化粧合板と違って、木が本来持っている香りをしっかりと感じることができます。なかでも一枚板は、木の幹から切り出したままの姿を活かしているため、香りの強さもひとしおです。

塗装仕上げによっては香りを感じにくくなることもありますが、オイル仕上げや無塗装の状態ではフィトンチッドをしっかり感じられるため、空間の空気感そのものが変わるほど。

香りで選ぶ!おすすめの木材とその特徴

ヒノキ

ヒノキは日本の伝統建築や神社仏閣にも多く用いられてきた、高い耐久性と美しい香りを併せ持つ木材です。爽やかで清潔感のある香りが特徴で、「森林浴効果」が高く、空気を浄化するフィトンチッドの含有量も非常に豊富です。この香りには、抗菌作用や防虫作用、精神安定などの効果があるとされており、日常のストレスをやわらげ、穏やかな気分へと導いてくれます。

見た目にも淡く美しい乳白色の木肌で、空間を明るく優しい雰囲気に演出するため、和室はもちろん、サロンやリラクゼーション施設、住宅の寝室などにもよく使われます。肌触りも非常に滑らかで、触れるたびに癒される感覚があります。香りとともに「五感」で楽しめる素材として、一枚板でも人気の高い樹種です。

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スギ

スギは日本固有の樹種で、古くから建材や家具材として広く親しまれてきました。やや甘みのある、やさしく柔らかなウッディな香りが特徴で、刺激が少なく万人に好まれやすいのが魅力です。フィトンチッドの放出量も多く、抗菌・防虫・防カビ効果が高いため、住空間にぴったりな素材といえるでしょう。

木肌は比較的柔らかく、加工しやすいため、一枚板としても多様なサイズや形状で流通しており、コストパフォーマンスも良好です。ナチュラルテイストのインテリアとの相性も抜群で、住宅や保育施設、カフェなど、人が集まりやすい場所におすすめ。経年変化により赤みが深まり、風合いが増すのも魅力のひとつです。香り・質感・入手性のバランスが取れた、非常に使いやすい木材です。

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クスノキ

クスノキは古来より日本で親しまれてきた広葉樹で、特にその強い香りと防虫効果で有名です。樟脳(しょうのう)の原料にもなる成分を多く含んでおり、スーッとするような清涼感のある独特な香りが特徴的。非常に香りが強いため、タンスや衣類収納などにも用いられてきました。空間全体に広がるこの芳香は、他の木材にはない個性を放ちます。

また、防虫・抗菌性が高いことから、衛生面を意識した空間づくりにも効果的。木肌は赤褐色で重厚感があり、存在感のある一枚板に仕上がります。香りを重視する方や、空間にインパクトを持たせたい場合にはとてもおすすめです。個性的でありながら、実用性・耐久性ともに優れているクスノキは、香りのインテリアにおいても一歩抜きん出た存在といえるでしょう。

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ウォールナットやオークなど広葉樹

広葉樹であるウォールナットやオークは、針葉樹と比べて香りは控えめですが、その分落ち着きのある自然な芳香が特徴です。派手に香るというよりも、じんわりと穏やかに香るため、主張しすぎず空間に深みと品を加えてくれます。香りに敏感な方でも受け入れやすく、どんなインテリアとも調和しやすいのが利点です。

ウォールナットは黒褐色の重厚感ある木肌と相まって、高級感のある空間を演出するのに適しています。オークはやや明るめのトーンで、ナチュラルな雰囲気をつくるのに向いています。どちらも硬くて丈夫な材質であるため、長年にわたって使用できる一枚板素材として重宝されています。香りは穏やかでも、木材としての実用性や美しさで高く評価されており、商業施設やオフィス空間にもおすすめです。

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一枚板がもたらす“癒し”のメカニズム

香りだけでなく、一枚板には人の心を落ち着ける要素がたくさん詰まっています。まず、木目や年輪の自然な模様は、見る人に“安心感”や“規則的な美”を与えます。さらに手で触れたときのぬくもり、足元から伝わるやわらかな質感。こうした五感へのアプローチが、一枚板のもつ癒し力です。

特にフィトンチッドによる空間の浄化・消臭作用や、ストレスホルモン(コルチゾール)を抑制する働きは、科学的にも実証されています。一枚板を空間の中心に据えるだけで、そこが“安らぎの場”へと変わるのです。

どんな空間に向いている?香りのある一枚板の活用例

  • 住宅のリビングや寝室:一日の疲れを癒す空間に自然な木の香りがあるだけで、質の高いリラックスタイムが過ごせます。
  • ヨガスタジオやリラクゼーションサロン:フィトンチッドのリラックス効果が、空間演出に直結します。呼吸を深める環境づくりに最適。
  • 医療・福祉施設:不安感を軽減する作用が期待され、患者や利用者の心のケアにも貢献します。
  • オフィスの会議室やエントランス:香りによる印象付けで、企業イメージを向上させる効果も。

香りを楽しむための注意点とメンテナンス

香りを長く楽しむためには、仕上げやメンテナンスにも気をつかいましょう。

  • オイル仕上げを選ぶ:木の呼吸を妨げず、香りをしっかり感じられます。
  • 日光や乾燥を避ける:直射日光や過度な乾燥は、香り成分の揮発を早める原因に。加湿器の活用も有効です。
  • 定期的なメンテナンス:乾拭きやオイルの再塗布で、木の状態と香りの質を保ちましょう。

まとめ:香りで選ぶ一枚板という贅沢

一枚板の魅力は見た目や存在感だけにとどまりません。自然の香りがもたらす“癒しの力”は、日々の暮らしや仕事空間をより豊かにしてくれます。

無垢材のなかでも、フィトンチッドを感じられる針葉樹系の一枚板は、視覚・触覚・嗅覚のすべてに作用し、空間全体を心地よく整えてくれる存在です。機能性やコストだけでなく、「香り」から木を選ぶという視点で、一枚板の新たな魅力を体験してみてはいかがでしょうか?

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